今年は、素晴らしい歌い手の方々とシューマン夫妻の歌曲をどちら共演奏する機会に恵まれました✨

7月30日には、尊敬するテノールの宮下大器さんとロベルトのリーダークライス39を。

11月18日(昨日!♡)には、これまた大尊敬するソプラノの金持亜実さんとクララの6つの歌曲集op.13を。

今回、ロベルトとクララとどちらとも”歌曲”というジャンルにおいて勉強できたことは、本当に幸運でした。

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宮下さんとは、大学院生の頃、日本音楽コンクールで一緒に演奏し、素晴らしい歌声でその時宮下さんは最年少でファイナルまで行き✨

そんな中、私はまだその頃伴奏のことを”合わせて弾けば良いもの”、、なんて思って取り組んでいたので、本当に一から百まで教えてくれたのが宮下さんでした。

今回も、実は今年の春、私が今までの人生の中で一番いっぱいいっぱいだった時期に唐突に連絡があり。リサイタルの伴奏をやってくれない?と…。

いや、多分心身ともにこんな状態じゃ難しいかな、迷惑かけたらいけないしな、と思いつつ、でもまた音楽を頑張れという導きなのかなぁなんても思い、喜んでお引き受けして。

そこから、その頃ちょうど大好きだったシューマンのリーダークライスと、昔から大好きなシュトラウスのリートに取り組み、あーそうだったそうだった……これだけ、こんなにも、楽しいんだった…と。

私って今までの人生であまり落ち込むことなく、それは悪い所でもあり良いところでもあるとは思っていたのですが、

さすがに今年はどうやって前を向いたら良いのだろう?とひたすら考え答え出ずに泣く、みたいな日々だった中、

救ってくれたのが音楽で

“音楽に救われた”とよく言葉では聞くものの、私自身あまりにも身近に、あまりにも常に、あまりにも特別感なく音楽という存在はそこに居て、

音楽に救われるということを実感したのも今年が初めてでした。

しかも「救ってくれたな」と心の底から思う作曲家は今まで私が好きだった作曲家ではなく、

どちらかと言うと自分では弾けないだろうな、と遠くから見ていたシューベルトとシューマンという2人でした。

その2人の作品を聴きまくって、

あーーー、この2人の作品を好んで弾いてる人って、きっと人生のどこかで物凄く傷ついた経験がある人だな、と気付いたり。わからないけど。

その点、私は今までの人生で本当に本当に辛かった経験ってしていなかったかも、と思いました。

それから、その2人の作品ばかり取り憑かれたように弾く日々が続いていたところに、リサイタルの依頼が来たので本当に驚いたのでした😂

宮下さんは、ドイツリートコンクールで1位、文部科学大臣賞などを受賞したこともあり、本当にドイツ歌曲の演奏が神がかっています。

説得力のある演奏ってこのことなのか、と思いながらいつも横で弾いているんですが😂

そんな宮下さんはいま、ドイツの劇場で永久雇用され👏ずっとベルリンに住んでいます。

(私の仲良しの人たちみんな日本に居なくて寂しいです……)

そんな宮下さんとのコンサート、本当に久々だったので感動しっぱなしでした。

音楽の方向性で迷ったら、上手い声楽家の演奏を聴くと解決するなーと思います。

早々に完売してしまったのでご案内できずでしたが、音楽家を目指す生徒さん達にも聴いてもらいたかったなーーと思いました。

またご一緒できますように💝

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金持さんは、なんと清泉の中高の先輩であり、そして藝大、藝大院と全て経歴が同じという😍、周りにあまり居ないので貴重な大先輩なのです。(ちなみに金持先輩は藝大の博士課程まで行かれています…凄すぎる😳✨)

また、金持さんは藝大の博士にてクララシューマンやファニーメンデルスゾーンについて研究されており、今回のリサイタルは造詣の深いクララやファニーの曲をメインで演奏されるリサイタルだったので、聴けた人ラッキーだねってくらいの、聴きどころが満載でした。

金持先輩は昔から何かと気にかけてくださり、色々お仕事のお声がけをいただいたりしていたものの、リサイタルという形でご一緒させていただくのは初めてでした✨✨

リサイタルとなると合わせの回数ももちろん多くなるし、本当に連日お会いして合わせする感じだったのですが、何だろう、、この抜群の居心地の良さは😭💕毎回先輩の歌声と笑顔に🥺癒されて合わせ後に元気になるという謎現象が起きていました🤣(いつも疲れ果てるのに…)

もちろん歌声も素晴らしいのですが、本当に本番慣れしているというか、お人柄が素晴らしいというか…本番前も良い意味でナーバスになりすぎずに皆にニコニコ対応していらっしゃるのを見て、うわーーーこれは一緒にお仕事したくなるだろうな、、と様々な面で勉強させていただきました🌼

クララシューマンの曲は、私は実はピアノソロでも弾いたことがなく、完全に初めての取り組みでした。

が、弾いた瞬間びっっくりしました。何だこれは。ロ、ロベルトリスペクトが凄すぎる。。。何という夫婦愛。。。

胸が熱くなりすぎてもう一瞬で好きになってしまいました。

クララとロベルトと言ったら、まぁ裁判沙汰にまでなった末の年の差結婚というトピックが真っ先に上がるんじゃないかなと思うんですが、

個人的には10歳も年下のクララの方が、ロベルトにゾッコンだったんじゃないかなーーーと思えてなりません。

その当時で言ったらクララの方がずっと有名人だったんだろうと思うのですが、きっとロベルトの途方もない才能に誰よりも気付いていたのがクララだったんだろうなと。(天才のみが天才を知るとはこのこと)

現に、クララは歌曲集を作ることをずーーっとロベルトに勧められていたようなのですが、一番身近にあんなに天才的な…(200年後に世界中で評価されているような😉)存在が居て、書けるはずがない。

私はあなたみたいに書けないから、とずっと断っていたようなんです。いや、そりゃそうなるだろなと思う。

ただ、ロベルトにアドバイスを貰いながらとうとう重い腰を上げて歌曲を書いた。

もうね、この今回の歌曲集が完全にロベルトの和声なんですよ😭😭😭😭泣けるなーーーほんとうに。

ロベルトの死後、クララはブラームスと関係があったんじゃないかみたいな話もありますが、個人的にはクララとブラームスの間にあったのは厚い厚い信頼関係・完全なる友情、だったのではないかなと思えてなりません。

(友情の書簡を読んでると、結構若い頃はブラームスクララに憧れてるな〜青春だな〜と思うけど、歳を取るに従ってどんどん対等になっている気がする。ブラームスはクララが辛い時にクララやシューマン一家に尽くして尽くして尽くして…クララはその恩を一生感じ続ける。←※個人の感想です)

ロベルトの歌曲集と言えば詩人の恋がダントツで好きすぎますが、そういうピアニストは多いはず……歌い手からするとどうなんだろう?🤔

…話が逸れていましたが、今回の金持さんのリサイタルでのop.13は、好きすぎて合わせが終わってから一人で歌パートと伴奏と合わせて弾いていたほど🤣

ぜひ、シューマンを弾く方々はまず歌曲を聴いて欲しいなぁと思います。

シューベルトももちろん!歌曲王ですからね…

金持さんは、クララやファニーも素晴らしかったのですが、シューベルトもとっても素晴らしかったんです…本番感動しながら弾いていました😭✨✨

またご一緒できますように💝

(上の素晴らしいお花は、なんと清泉時代の先生が活けてくださったものなのです…!!😳✨✨演奏会後におすそ分けをいただき、今は家中お花の良い香りでいっぱいで幸せすぎます…🥰)

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肌寒くなってくると、家でドイツリートを聴きながら村上春樹を読みたくなりますねぇ!!というわけでドイツリート、おすすめです。

どうやったら魅力伝わるんだろうー?と焦るのですが、まぁ魅力がわかる人だけで楽しんだら良いのかな?とも思う。

皆様もぜひ聴いてみてください…!

手始めにヴンダリヒの歌う詩人の恋はいかがでしょうか🎶(私もそこから入りました😆)

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